ピックアップワイン

プティ ロワ アルテス

Petit Roy

2023  Altesse
 
アルテス100% 樹齢平均60年
土壌:石灰  南西向きの急勾配斜面
9月10日収穫/空気圧式圧搾 
500Lの古樽で1ヶ月間発酵
木樽で12ヶ月間熟成後、ステンレスタンクで7ヶ月間熟成 軽く濾過・無清澄
瓶詰め:2025年4月10日
SO2 熟成中:少量添加 トータル:18mg/L
  
山間部の南西向きで日照量に優れる区画で育つブドウをプレス後、木樽で発酵・熟成後、ステンレスタンクでさらに熟成させました。
透明感のあるクリアなグリーンイエロー色、青りんごやライム、 グレープフルーツ、若葉、ミントのアロマを感じます。ドライで引き締まった酸味をアタックに感じるジューシーでスッキリした味わいの逸品です。
 
⭐︎
 
コートドボーヌで静逸、静謐なる挑戦 
エレガント×ナチュラル
 
2017年、ブルゴーニュ/ショレイ・レ・ボーヌでドメーヌ・プティ・ロワを立ち上げた斉藤政一氏は、1982年中国生まれです。幼少期は中国北部で育ち、11歳で日本へ帰国しました。東京農工大学在学中、砂漠化の分析で中国を訪れた際、その解決策として現地でブドウ栽培が行われているのを目にし、ワインに興味を持つようになります。  ワイン造りをさらに深く知りたいという思いから、在学中より日本のワイナリーを巡るようになりました。2006年に渡仏し、ブルゴーニュで本格的にワイン造りの勉強 を開始すると同時に、著名なワイナリーでブドウ栽培と醸造の経験を積んでいきます(シモン・ビーズ、ジャック=フレデリック・ミュニエ、アルマン・ルソー、リュイ・シェニュ)。  また、ワインの勉強や仕事と並行して、ボーヌでは和食店「ラ・リュンヌ」を立ち上げ、さらにワイン機材の輸出にも携わるなど、複数の領域を横断しながら経験を重ねていきました。 2016年にはネゴシアン「メゾン・プティ・ロワ」を立ち上げます。デビュー作となる 『アルテス』は、サヴォワの友人のブドウを用い、醸造所を借りて仕込んだキュヴェです。
 そして2017年、「ドメーヌ・プティ・ロワ」を設立。自社畑を持ち、ショレイ・レ・ボーヌの現在の場所へ移りました。地下のカーヴを整え、隣接する古い建物を改修して住居とし、現在は奥様と娘さん2人の4人で生活されています。  2026年現在、斉藤氏は「健全なブドウこそが品質の高いワインを生み出す」という信念のもと、ブドウの質を最大限に高めることに注力しています。 高樹齢かつ全房発酵を基軸とし、「プティ・ロワ」としてのテロワールを存分に表現するワイン造りを行っています。  栽培するブドウの樹齢は最低でも40年以上です。収量が抑えられることで果実に養分が行きわたり、凝縮感をもたらします。また、梗まで熟しやすい点も、理想とするワイン造りに大きく寄与しています。  さらに、仕立てを高くし、伸びたつるを編み込む「トレサージュ」と呼ばれる手法を採用しています。樹への負荷を軽減しながら、ブドウに適度な酸を残すことができるといいます。  現在は自社畑約3haと借り畑約2.5haのブドウを使用して醸造を行っていますが、今後は自社ブドウ主体のワイン造りを見据えています。刷新されたエチケットは、すべてのキュヴェを揃えることで、ワイン造りにおける一年のサイクルを題にした一枚の絵画として完成する構想です。  醸造においては、熟成後、瓶詰め前にごく少量を添加するのみで、遊離亜硫酸は分析上0という結果が示されています。 「全房がおもしろい」と笑顔で語る一方で、その難しさについても触れています。暑い年にはフレッシュさをもたらす一方で、梗由来の成分によりマロラクティック発酵が阻害され、揮発酸の発生につながる可能性があります。寒い年には青さが際立つため、全房発酵そのものが難しくなるといいます。  それでもなお、全房がもたらす複雑味に強く惹かれており、「プティ・ロワ」を表現するうえで欠かせない要素であると語っています。  また、複数の畑のワインを個別に醸造し、アッサンブラージュすることで、味わいに奥行きを持たせています。キュヴェ「Fusion(フュージョン)」では、個性の異なる3つの畑のアリゴテを融合させ、伸びやかな酸と果実味、そしてボリューム感を兼ね備えた複雑な味わいに仕上げています。
 11歳で日本へ、22歳でフランスへ、そして33歳でブルゴーニュにドメーヌを設立。  「11年というサイクルで新たな挑戦が巡ってくる人生」と、静かに語る斉藤さん。 今後、その歩みがどのようにワインへと昇華されていくのか、期待が高まります。  輪郭を定めずどこか掴みどころのない魅力、澄んだ透明感と軽やかさをあわせ 持つ人物です。その人間性はワインにも素直に表現されています。 「日本人がブルゴーニュでワイン造り」という話題性にとどまらず、ワインそのものが雄弁に彼を語っています(2026.3 インポーター様資料より引用)
 
20260710